Performance Bikes: ホンダ RVF750 RC45 vs アプリリア RSV4 翻訳


2012年5月のFaster and Fasterの記事の翻訳です。
元記事は、イギリスのPerformance Bike誌から。
RC45は憧れですが、高いのもさることながら、今や全く在庫がありません(汗

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RC45とRSV4の時を超えた戦いである。90年代の日本のレースバイクエンジニアリングが現代のイタリアンエキゾチックに挑む・・

我々は、80年代、90年代のホンダV4に異常な執着を持っていることを認めなければならない。VFR750R RC30とRVF750 RC45は、地球上でこれまでに製造された最もクールなバイクのうちの2台である。もし2台のうちどちらかを選ばなければならないとしたら、それはRC45だろう。

1994年に発売されたRC45は、市販状態ではそこまでパワルフではなく、水冷750cc、フューエルインジェクション、DOHC V4はおよそ118bhpを発生するだけだった。しかし、発売から20年経った今でも、90年代の性能だけを考えた純粋なレーサーデザインは、我々を欲情させる。

ハイパフォーマンスV4エンジンのスポーツバイクを継承しているにもかかわらず、ホンダはRC45の後継機を作ることに興味がないようだ。現在のホンダのV4ラインナップはVFR1200FとCrossrunnerだが、間違いなく改良され性能も良いが・・ただ退屈である!

現代のベストなV4エンジンスーパーバイクは、間違いなくアプリリア RSV4 Factory APRCである。おそらく、ホンダが作れたし、作るべきバイクであっただろが、そうはしなかった。そしてアプリリアは、1999年にホンダがRC45の生産終了したのを機に開発を始めたように見える。RSV4は、デザイン、ハンドリングそしてエンジンパフォオーマンスなど、何にも劣らない素晴らしいバイクである。RSV4はRC45に匹敵するのか?と疑問が湧いてくるだろう。イギリスの雑誌のPoerformance BikeがレースキットのRC45と新型RSV4の比較記事を少し前に掲載した。これはPB誌のマット・ワイルディー氏とカール・リー氏により試乗された抜粋記事である。

20年前のホモロゲーションスペシャルが、本当に現代のエレクトロニクス武装されたハイテクスーパーバイクに太刀打ちできるのだろうか?PBによると、答えはYES!である。

ーPerformance Bikeー
昔のTTレースのビデオに出てくるような、黒いファイバーグラスのラムエアレースキット。振動、揺れやノイズが支配する。RC45が空気を吸い込み、14500rpmのリミッターまで一気に吹け上がる。ウォールに反射したエグゾーストノートの響きが耳に鳴り響く。バイクには速く走るためのほぼ全てのHRCパーツが組み込まれている。

RC45はノーマルでも特別だが、これはHRCの耐久レースのフルキットが組み込まれ、162kgで145bhpを叩き出す。90代中頃なら、鈴鹿で優勝できるだろう。15年前のこのバイクは、私が今まで乗ったほぼ全てのバイクよりも速い。

低速コーナーからの脱出は激しく攻撃的な唸りをあげながら1速のままで走り抜け、RSV4がソフトに思える。エンジン音がほとんど弱まることなく、リアのピレリタイヤが路面を蹴って、正確無比なギアチェンジで残りの5速を使う前に、1速で176km/hまで到達してしまう!トラックのブラックマーク上をレース仕様の固いサスペンションが音を鳴らし背中にナイフと突き立てられているかのように走らされ、私は構わないが、このバイクは私を異なる世界へ誘う。

ほとんどがHRCのパーツで、RCマニアのスティーブン・アリーにより作られた。ピストン、カム、ギアボックス、マフラー、電気系統、ハーネス、スイングアーム、ホイール、そして18,000ポンドのフロント周り。145bhp、162kg。レースキットが装着されたRC45は速く走るためだけに作られた数少ないバイクの一つだ。RSV4より予測可能な完璧なフューエリング、サスペンション、そしてハードにアクセルを開けると未だにRC45の真の性能を発揮するエンジン。

ハイギアードでアプリリに対して250cc排気量が少ない、ということは、加速では負けパワーバンドは8000rpm以上からだが、RSV4のライダーを驚かせるには十分である。比較すると、RC45はよりクイックで、ライダーによりハードに向きを変えさせ、ブレーキングでより多くの感覚を持たせる。

RC45の90° V4の鼓動に心を奪われる。HRCサイレンサーから出る深く唸る甲高い音は、一般的なインライン4の音が上品に聞こえる。ユーロの心地よい一般的なシステムのRSV4は、良い音だがドラマは無い。

そしてフロント周り。ショーワのSPLフォーク(レーサー用のSpecial Parts List、1994年時点で2Way(ハイ・ロースピード)減衰力調整機能つき!)のフィーリングはコーナー進入時の信頼性が素晴らしく、RSVより速く走れ、低いシート高のおかげでコーナーの進入から脱出まで400ccに乗るように膝を擦って走り抜けることができる。とても自然でとても正確に、そしてとても容易で、他人の £38,000もするバイクに乗っていることを忘れてしまう。

RSV4の小型テールエンドは格好良く、RC45の四角いテールをあざ笑うようだ。アプリリアは車高が高くスリムで工業製品のミニマリズムが研究され、最高のパーツが組み込まれている。ここ数年の欧州スーパーバイクを飾っている、カーボンパーツ、オーリンズフォーク、ブレンボモノブロックに鋳造ホイールなど。それらはとても高性能で、見た目も良く自分のバイクにも欲しいが、それらはRC45の古いレースキットパーツほどの制動力はない。

バイクを交換しアプリリアに乗った。不安定で、きつく、速く走ることに集中したバイクが、突然ゆったりとしたスポーツツアラーに感じた。もちろん正気の沙汰ではないが、HRCのRC45と比べると、たとえRSV4のようなハードコアバイクでもソフトに感じるであろう。

実際、チューンされたRC45の魅力にはスタンダードなRSV4では敵わないであろう。アプリリアは公道を走れるレースバイクという感じだが、実際には違う。RC45はまさにそれである。

以上、Performance Bike誌のマット・ワイルダー氏の記事の抜粋である。

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